幸いなことに、いま本当に心穏やかだ。ダラダラとその日の出来事を書いては咀嚼している。
その日のあれこれやら何やら、探し物をしていると、読みたくなかった文章を読んでしまうときもある。怖いもの見たさでわざわざ薄く目をあけて見てしまうものもある。
ここしばらくは、読みたくないものは読まず、怖そうなものには触れないように気をつけてふらふらと歩いているのだけれど。
それでも出くわしてしまうことはある。いくつかの声に。事故のように。
愛憎の声は大きい。
僅かであっても、響き渡る。
努めて、他人事のように眺める。その同じ土俵に降りたら最後。ただ愛を叫んで笑って過ごしたいし。
何より愛憎は、執着は、いろんなものを濁らせる。その濁りは大切な彼のことまで泥のように濁らせる。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、ではないんだ、この界隈は。袈裟が憎けりゃそんな袈裟を纏った坊主の念仏きくのが面倒になる。不毛。
だからその土俵に降りてはいけない。
まあ、できるだけね。